
准教授・高槻彰良の推察5 生者は語り死者は踊る
(★4.6)
(Kindle¥614 / 楽天¥748 / オーディブル聴き放題)
澤村御影さんの推理小説シリーズ『准教授・高槻彰良の推察5 生者は語り死者は踊る』の書評です。
主人公の「准教授・高槻彰良」が勤務する清和大学民俗学教室には今日も不可思議な事件や怪異が舞い込む。
目次|Contents
『准教授・高槻彰良の推察5 生者は語り死者は踊る』について
『准教授・高槻彰良の推察5 生者は語り死者は踊る』は、2020年11月に角川文庫から発行された澤村御影さんの推理小説。
『准教授・高槻彰良の推察』シリーズの第5巻。小説と漫画の合計部数は90万部を突破。テレビドラマ化もされた。
『准教授・高槻彰良の推察5 生者は語り死者は踊る』登場人物
高槻彰良:主人公 青和大学文学部史学科民俗学考古学専攻・准教授 美青年 怪異現象が起きるとハイテンションに 鳥が苦手
深町尚哉:青和大学の大学生で高槻のバイト助手 他人の嘘を見抜く能力を持つ
佐々倉健司:高槻の幼馴染 警視庁刑事部捜査一課・刑事
『准教授・高槻彰良の推察5 生者は語り死者は踊る』あらすじ

大学2年の夏。尚哉は「嘘が歪んで聞こえる」自らの耳と、その原因となった「死者の祭」の真実を探るべく、高槻・佐々倉と長野の旧小山村へ向かう。
幼いころ何度も訪れた、大好きだった祖父母が住んでいた村だ。しかし今は廃村になっているらしい。尚哉は、長野で再会した従兄から、亡き祖母が「尚哉は山神様にとられた」と不穏な言葉を口にしていたと聞く。地元でも“死者が歩く”と噂される件の村に着き、調査を開始する一行。
しかし、その最中、尚哉は高槻と共に再び、あの真夜中の不思議な「祭」へと招かれてしまい……!?「僕らは、超えてしまったのかもしれない」――大人気民俗学ミステリシリーズ、急展開!
Amazonより引用
盛り上がり最高潮で、ますます目が離せません!!!
イケメン民俗学者・高槻彰良准教授と、人の嘘がわかる大学生・深町尚哉のコンビが挑むシリーズ第5巻。
今回のテーマは「死者と生者の境界」。
ある地方の村で、死者が蘇るという奇妙な噂が広まる。夜になると、亡くなったはずの人が現れ、生者と言葉を交わしているという。
さらに、村の祭りでは「死者が踊る」という儀式があるらしい。この現象は本当に死者の仕業なのか、それとも何か別の理由があるのか?
高槻と尚哉が調査を進めるうちに、村に古くから伝わる信仰や、ある人物の悲しい過去が浮かび上がってくる。
『准教授・高槻彰良の推察5 生者は語り死者は踊る』レビュー・感想

第一章 百物語の夜
「百物語」のあとに起こった怪異の真相とは……?
第二章 死者の祭
尚哉は「嘘が歪んで聞こえる」自らの耳と、その原因となった「死者の祭」の真実を探るべく、高槻・佐々倉と長野の旧小山村へ向かう。
【extra】マシュマロココアの王子様
甘いもの好きの高槻のお話
「准教授・高槻彰良の推察5 生者は語り死者は踊る」を読んでみて
「死者が語る」「死者が踊る」なんて、まるでホラーのようなテーマだけど、読んでいくうちにそれが単なる怪奇現象ではなく、人々の心の中にある“死”への思いや信仰と深く結びついていることがわかる。
今回も民俗学的な視点がたっぷり盛り込まれていて、読みながら「こんな風習が本当にあったら…」と想像するのが楽しかった。特に、祭りの描写がリアルで、まるでその場にいるかのような臨場感があった。
尚哉の成長も引き続き見どころ。彼が「死」というテーマにどう向き合うのか、高槻とどう関係を築いていくのかが、今回も丁寧に描かれていた。
高槻の穏やかで頼れる雰囲気も健在で、このコンビの掛け合いがますます心地よくなってきた。
著者「澤村御影」さんについて
『准教授・高槻彰良の推察5 生者は語り死者は踊る』の著者、澤村御影さんは神奈川県横浜市出身の推理作家です。
2016年に第2回角川文庫キャラクター小説大賞“大賞”を受賞した『憧れの作家は人間じゃありませんでした』でデビュー。
澤村御影さんの作品は、独特の設定と丁寧な心理描写、そして民俗学的要素を巧みに織り交ぜた物語構成により、多くの読者から支持を得ています。
ぜひ一度、読んでみてください。
『准教授・高槻彰良の推察5 生者は語り死者は踊る』を読んだ最後に
「生者は語り、死者は踊る」――このタイトルが示すように、物語を通じて「生」と「死」の境界が曖昧になっていくような不思議な読後感があった。
怖さもありつつ、どこか切なくて温かい。
高槻と尚哉のコンビも、どんどん息が合ってきていて、彼らの旅がこの先どこへ向かうのか楽しみ。次はどんな怪異と出会うのか、ますます期待が高まる!
このシリーズ、やっぱり面白い!

准教授・高槻彰良の推察5 生者は語り死者は踊る
(★4.6)
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