人気の天久鷹央シリーズ!『スフィアの死天使 天久鷹央の事件カルテ』 知念実希人さん著|あらすじ・レビュー

人気の天久鷹央シリーズ!『スフィアの死天使 天久鷹央の事件カルテ』 知念実希人さん著|あらすじ・レビュー

2025年4月28日

スフィアの死天使 天久鷹央の事件カルテ

(★4.6)
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知念実希人さんの医療ミステリー長編小説『スフィアの死天使 天久鷹央の事件カルテ』の書評です。

「天才は、時に常識を超える。」

知念実希人さんの『天久鷹央シリーズ』シリーズは、医療ミステリーというジャンルに新風を吹き込んだ作品。

天久鷹央という風変わりな天才医師が、病院という舞台で次々と起こる難事件に挑む姿は、スリリングでありながらどこか温かさも感じさせてくれます。

スフィアの死天使 天久鷹央の事件カルテ』について

『スフィアの死天使 天久鷹央の事件カルテ』は、2015年 新潮文庫 / 2023年 実業之日本社文庫から発行された知念実希人さんの医療ミステリー長編小説シリーズ。

短編集の「推理カルテ」、長編の「事件カルテ」累計350万部突破の『天久鷹央(あめく たかお)』シリーズ。テレビアニメやテレビドラマ化もしています。

『スフィアの死天使 天久鷹央の事件カルテ』登場人物

天久鷹央(あめく たかお):主人公 天医会総合病院 副院長 兼 統括診断部部長 小柄で童顔のため、高校生に間違えられることも

小鳥遊優(たかなし ゆう):鷹央の部下 鷹央に小鳥というあだ名をつけられる 

鴻ノ池舞(こうのいけ まい):研修医 鷹央に憧れている

桜井公康(さくらい きみやす):警視庁捜査一課の刑事

蔵野:脳神経外科部長

沖田克也:救急部部長

沖田絵美:沖田の娘

大河内さくら:新興宗教の教祖

大河内かずゆき:新興宗教の代表

『スフィアの死天使 天久鷹央の事件カルテ』あらすじ

鷹央と小鳥遊。
二人の医師、運命の出会い。

大学病院で外科医のキャリアを積んでいた小鳥遊優は、内科医への転科を決め、天医会総合病院の門を叩く。

そこで彼を待っていたのは、日本最高峰の頭脳を持つ天才医師・天久鷹央だった。

だが、傍若無人で患者との会話もままならない彼女に小鳥遊は困惑し……。

宇宙人による洗脳を訴える患者。謎の宗教団体。そして、院内での殺人。

鷹央と小鳥、二人の出会いを描いた長編メディカル・ミステリー。

Amazonより引用

『スフィアの死天使 天久鷹央の事件カルテ』は、天才女医・天久鷹央が、難解な医療ミステリーに挑む「天久鷹央の事件カルテ」シリーズの第1弾。

外科医としてキャリアを積んできた小鳥遊優は、ある出来事をきっかけに内科医への転向を決意。

新たな職場・天医会総合病院で彼を待っていたのは、人並外れた頭脳を持ちながらもコミュニケーションが苦手な天才医師、天久鷹央だった。

彼女のもとで診断学を学び始めた小鳥遊は、奇妙な症例や不可解な事件に次々と巻き込まれていく。

「宇宙人に操られている」と語る患者、謎の宗教団体、そして病院内で起こる殺人事件——。

すべての謎を科学的に解き明かす、鷹央と小鳥遊のコンビが始動する!

『スフィアの死天使 天久鷹央の事件カルテ』レビュー・感想


『スフィアの死天使 天久鷹央の事件カルテ』は、天才女医・鷹央と新人医師・小鳥遊の出会いから物語が展開し、医療とミステリーが絶妙に組み合わされています。

一見荒唐無稽に見える現象も、医学と論理の力で一つひとつ丁寧に紐解かれていく展開に、知念実希人さんの緻密な構成力を感じました。

また、合理性を貫く鷹央と、人情味あふれる小鳥遊のやり取りが物語に温かみを与え、単なる謎解きでは終わらない奥行きを生み出しています。

二人の掛け合いを追ううちに、自然と彼らの成長と絆にも心が動かされる作品です。

著者「知念実希人」さんについて

『スフィアの死天使 天久鷹央の事件カルテ』の著者、知念実希人は1978年10月12日に沖縄県南城市で生まれた日本の小説家兼医師です。

医療ミステリーの旗手として、医師の経験を活かした作品を多く執筆しています。

2011年に『レゾン・デートル』でばらのまち福山ミステリー文学新人賞を受賞し、2012年に『誰がための刃 レゾンデートル』で作家デビューしました。

代表作には今回紹介した「天久鷹央の事件カルテ」シリーズなどがあり、『仮面病棟』『祈りのカルテ』『硝子の塔の殺人』などのヒット作を執筆しています。

また2018年から2020年にかけて、3年連続で本屋大賞にノミネートされました。

知念実希人さんの作品は、医療知識を活かしたリアルな描写と、人間味のあるドラマ性が特徴で、多くの読者から支持を得ています。

『スフィアの死天使 天久鷹央の事件カルテ』を読んだ最後に

『スフィアの死天使』は、医療ミステリーとしての完成度はもちろん、登場人物たちの人間ドラマにも心を打たれる作品です。​

天久鷹央と小鳥遊優の出会いから始まるこの物語は、シリーズの原点とも言える一冊であり、彼らの関係性や成長を知る上でも欠かせません。

​医学とミステリー、そして人間ドラマが絶妙に絡み合った本作は、シリーズファンはもちろん、初めて読む方にもおすすめです。

​ぜひ、天久鷹央シリーズの世界に足を踏み入れてみてください。

スフィアの死天使 天久鷹央の事件カルテ

(★4.5)
(オーディブル聴き放題 / Kindle¥852 / 楽天¥869)