『変な家』 雨穴さん著|あらすじ・レビュー

『変な家』 雨穴さん著|あらすじ・レビュー

変な家

(★4.2)
(オーディブル聴き放題 / Kindle¥539 / 楽天¥770)


雨穴さんの小説『変な家』の書評です。

「あなたは“違和感”に気づけますか? 一見普通、でも“何かがおかしい”。『変な家』が暴く日常の闇。」

『変な家』について

『変な家』は、2021年に飛鳥新社より発表された雨穴さんのホラー小説。

150万部突破。「2024年オリコン年間文庫ランキング」1位。2024年に映画版が公開された。

『変な家』登場人物

雨穴:語り手 フリーライター

柳岡:中古一軒家の購入を検討している雨穴の知人

栗原:オカルト好きな設計士 雨穴の知人

宮江柚希:中古一軒家の間取り図と住人に心当たりがあるという女性

『変な家』あらすじ

謎の空間、二重扉、窓のない子供部屋——
間取りの謎をたどった先に見た、「事実」とは!?

知人が購入を検討している都内の中古一軒家。
開放的で明るい内装の、ごくありふれた物件に思えたが、間取り図に「謎の空間」が存在していた。

知り合いの設計士にその間取り図を見せると、この家は、そこかしこに「奇妙な違和感」が存在すると言う。
間取りの謎をたどった先に見たものとは……。
不可解な間取りの真相は!?
突如消えた「元住人」は一体何者!?
本書で全ての謎が解き明かされる!

Amazonより引用

「どうしてこんな間取りになっているんだろう?」

ある日、不動産に詳しい知人から相談を受けた主人公は、一見普通に見える中古物件の不可解な間取りに疑問を持つ。

「これは単なる設計ミスなのか? それとも、何か意図が隠されているのか?」

家の設計に潜む違和感、意味深な空間の数々。次第に、それが単なる設計ミスではなく、背後にある“恐ろしい意図”を秘めていることが明らかになっていく。

やがて、家族構成、家の立地、過去の住民などを調べるうちに、驚くべき事実が浮かび上がってきます。

ただの「変な家」だと思われた場所には、ある悲劇と、そして恐るべき意図が密かに隠されていたのです──。

『変な家』レビュー・感想


雨穴さんの『変な家』を読んで、

最初は「ちょっと変な家の話」だと思って読み始めましたが、ページをめくるごとに空気がどんどん変わり、気が付けば背筋が寒くなっていました。

雨穴さん特有の淡々とした語り口が、かえって不気味さを引き立てています。

謎解きパートも充実していて、単なるホラーではなく、ミステリー好きにも刺さる構成になっているのが印象的でした。

特に「なぜこの間取りになったのか?」という部分が解き明かされるシーンでは、鳥肌が立ちました。

怖い話が好きな人だけでなく、「ちょっと変わったミステリー」を探している人にも強くおすすめできる一冊です。

著者「雨穴」さんについて

『変な家』の著者、雨穴(うけつ)さんは、本名、素顔などが非公開のウェブライター、ホラー作家。

『変な家』を読んだ最後に

『変な家』は、日常の中に潜む「違和感」の恐ろしさを見事に描いた作品です。

読み終わった後、なんでもない家の間取りや、自分の周囲の風景まで、少し違った目で見てしまうかもしれません。

また、雨穴さんの作品らしく、読者に「想像する余白」を残している点も魅力のひとつ。

「怖いけど面白い」「知りたいけど知りたくない」、そんな矛盾する感情を楽しめる人にはぴったりの作品です。

興味が湧いた方は、ぜひ手に取ってみてください!

変な家

(★4.2)
(オーディブル聴き放題 / Kindle¥539 / 楽天¥770)